■ 桜 ■ 暖かい桜吹雪 私を包み込んでくれる桜 桜はいつまで経っても美しいままだというのに 私はこんなにも年老いてしまった 桜は私より何十年も前に生まれたというのに 私は桜よりも先に逝ってしまうのだろうか 桜よ どうせ逝くのなら 次に生まれる時は お前のような美しい桜になれたのなら どれだけ幸せだろうか あぁ…わたしはもう逝くだろう 桜よ 無限を綴る桜よ 私に その生を分けてはもらえまいか お前のような美しい桜に どうか 私を… 流れる過去 ずっと 無限を追い求めてきた私 あなたは私に言った 無限など存在しないのだと あなたを捨てた私の過ちを あなたは許さないだろう やはり あなたの言ったとおりだったのだろうか 今私は 桜を見続けていられれば それだけで幸せなのに その願いも朽ちようとしている… そして 目覚めの瞬間は 桜吹雪と共に突然やってきた 私は桜の生を授かり目覚めた 見上げるとそこには 白く美しく光る桜の姿があった 一瞬にして 心を奪われた あぁ 桜よ お前は私に生を授けても そんなにも変わらず美しいのか お前は正に無限のようだ もう一度桜を見ることができて とても幸せだった 幾年月が流れた いかなる者も変わり果て 私を覚えている者は もういないだろう 無限を綴る この桜さえも 私など忘れたことだろう いかなるものにも 終わりは来るのだと 無限など存在しないのだと そして その悲しみを乗り越えて人は生きていくのだと 昔誰かに言われた気がする 「あぁ…そういうことだったのか」 そして私は ここで再び散るだろう ----------------------------------------------------------------- ※この設定/物語はYukiが曲を作る時に決まって思い浮かぶストーリーを 簡略的あるいは部分的に抜き出して記述したに過ぎません。 必ずしも「この曲のストーリーはこれ!」ということはないです。 皆さんが曲を聴いて別のストーリーを思い浮かべたならば、 それが皆さんにとってのその曲の世界観となります。