コード


音楽ではよく「コード」と呼ばれるものを用います。
和訳すると「和音」なのですが、これが中々奥の深いものです。

よく楽譜や歌詞の上などに「Cm」とか「Fm7」などという記号が書かれているのですが、見たことがあるでしょうか。
これが「コード」です。

ピアノやギターなど和音の演奏できる楽器であれば、コードを演奏することができます
そして一般に知られるポピュラーミュージックであれば、(ほぼ)全ての曲にコードは存在し、コード演奏+メインメロディで、曲を特定することができるのです。

コードの概念について簡単に説明します。
現代のコードは3和音または4和音で成り立つことが多く、人間はコードによって曲の雰囲気(明るい、悲しいなど)を感じます。
よく使われる表現としては、メジャーコードは明るい、マイナーコードは悲しい、などがあります。
しかし、作曲を始めたばかりの方はここで誤解しないで頂きたいことがあります。
それは、悲しい曲だからといって、マイナーコードばかりで構成されていることはほぼ有り得ないということです。
確かに単体で聴くとマイナーコードは悲しい音なのですが、曲としてはメジャーコードやマイナーコードを組み合わせて使うのが通常です。
組み合わせによって初めてマイナーコードの悲しさを表現できたり、あるいは悲しい音のはずなのにカッコよく聴こえたりすることもあります。
このコード組み合わせのことをコード進行と呼びますが、「コード演奏+メインメロディで曲が特定される」と上で述べたのは、正にこのコード進行が曲によって決まっているからです。
あとはいかに肉付けをするかによって、曲の感動や壮大さ、激しさ、癒しといったものを表現します。

コードを覚えていると、曲を作る時、表現する時にとても便利です。
自分の知らない音を知る上でも役に立つと思いますので、楽器を始めたばかりの人はまず覚えてみると良いかもしれません。
とはいっても、コードを知らなければ曲を作れないわけではありません。
現にYukiは、曲を作り始めた頃に「コード」というものの名称すら知りませんでした。
そして現在も、和音とコード名を全て一致させているわけではないです。
「このコードは?」と聞かれたら「ぇーと…」と考えてしまうものもあります。

とりあえずここでは、コード演奏+メインメロディで曲を表現できるよ!ということを覚えておいて下さい。



ここから先は、少し踏み込んだ話をします。
といっても、詳しい話は専門の本やサイトを見た方が早そうなので省略して、基本的な話だけ。

コードの種類にはメジャー、セブンス、マイナーセブンス、ディミニッシュ、オーギュメントなど、様々なものがあります。
しかし、最近のJ-PopやRockなどは、メジャー、マイナー、セブンス、マイナーセブンス、メジャーセブンスの5種類のコードを多用します
この5種類のコードを覚えていれば、実はかなり多くの曲を演奏できるといっても過言ではありません。
専門書で話が詳しすぎて挫折してしまった方、まずメジャー(例:C)、マイナー(例:Cm)、セブンス(例:C7)、マイナーセブンス(例:Cm7)、メジャーセブンス(例:CM7)だけ覚えてみて下さい。
ビックリするほどよく出てきます。

コードは3和音または4和音から成り立つことが多いと述べましたが、このうちの1音にはルート音(根音)という名称が付いています。
ルート音というだけあって、最も重要な音といって良いでしょう。
例えばCメジャーコード(ドミソ)は、C(ド)をルート音として、「ミ」と「ソ」を演奏するコードです。
すなわち、C(ド)を「ミ」と「ソ」よりも低い音で演奏すればCメジャーコードです。
したがって、低い方から「ミソド」、「ソドミ」、「ソミド」と演奏するコードは正確にはCメジャーコードではありません。(音が似ているので大雑把にCコードと呼ばれることはありますが)
「ソドミ」などのコードは、正確にはC/GやConG(CオンG)などと表記され、G(ソ)をルート音として「ド」と「ミ」を演奏します。
他にも、F/Gであれば、G(ソ)をルート音としてF(ファラド)を演奏するなど、様々な組み合わせが存在することになります。

バンドやオーケストラでは、各パートがうまくコードを表現するように作曲家が曲を作ります。
例えば、Rockバンドであればベースがルート音を演奏し、ギターがコードを構成することが多いです。
また、オーケストラであればコントラバスがルート音を演奏し、その他の楽器でコードを構成したりなどが行われます。

他にも、もっと和音数の多いコードやら、転回形やら、色々とありますが、そこら辺は専門書や専門サイトをご覧頂いた方が良いです。
ということで今回はこの辺で。



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